意味がない！？アルコール消毒のやり方

どうも。

えるこんです。

手の殺菌と言えば、手洗いもそうですが誰もがアルコールを想像します。

実際、学校や会社でインフルエンザの時期になると手洗いうがい、アルコール消毒をしつこく言われます。

ここで、質問です。

アルコール消毒はどのように行っていますか？

スプレータイプだったりジェルタイプのアルコールを手につけて揉んでいませんか？

実は、アルコールを手につけて揉む消毒は不十分なのです。アルコール消毒は手洗い後の仕上げではないのです。

今回は、正しいアルコール消毒のやり方を紹介します。

アルコールには殺菌作用があるというのがそもそもの間違いだった？

アルコール消毒をすると、手についた菌はアルコールの殺菌作用で除菌されると学校で教えられませんでしたか？

確かに、アルコールで殺菌できる菌はあります。しかし、それはかなり割合としては小さいです。アルコールを手につけて揉んだところでほとんどの菌は生き残っています。

では、アルコールは何をしているのか？そもそも意味あるの？ということになりますが、アルコールは重要な働きをしています。

アルコールは菌を殺菌するというよりは、菌を包み込んでいるのです。言うなれば、アルコールは菌をコーティングしているということです。

また、アルコールには、皮膚を溶かす作用もあります。溶かすといっても皮膚がドロドロになるとかではなく、ほんの少しだけ溶かすといった感じです。アルコールを手につけて揉むと、皮膚の最上部、つまり最も古い皮膚がめくれるのです。

以上より、アルコールを手につけて揉むと、アルコールと古いめくれた皮膚が手についている菌を包み込むという現象が起きるのです。

菌を包み込む理由

菌であれば、直ちに殺菌したいです。

アルコールに殺菌作用が期待できないのであれば、ちがう薬品というか殺菌作用のあるものを使用するべきなのでは？と考えてしまいがちです。

しかし、手を清潔にするという意味では殺菌するという考えは間違いになります。

菌、特にインフルエンザの菌は直ちに消し去りたい存在です。そのため、殺菌したいという気持ちが強くなるわけですが、ここで一つ考えないといけないことがあります。

菌は一応生きているということです。つまり生物であるということです。そのため、菌を生物と考えると殺菌できる成分というのは人間とっては危険な成分であると言えます。

菌を殺菌、つまり破壊できてしまうということは人間の体を破壊できてしまうということになるのです。

以上より、手についた菌を除去したいとなれば、菌を破壊することなく、包み込むことができるアルコールというのは手を清潔に安全に保つためには最適な成分になります。

アルコール消毒の正しい方法

アルコールについての説明が長くなりましたが、本題に入ります。

アルコールを手につけて揉むだけのアルコール消毒では手の平にアルコールと古い皮膚で包み込まれた菌が残ったままになります。

では、どうするのかというと、アルコールを手につけて揉んだあとに水で手を洗うという手順を追加するだけです。

アルコールを手につけて揉むだけでは手の平に菌が残ったままになるので、水で手を洗うことで残った菌を洗い流せば問題ないという理屈です。

そう考えれば、手を洗う前にアルコール消毒を行っても問題ないどころか効果的であるということになります。

もちろん、手を洗うという行為は手についた菌を洗い落とすことを意味するのでアルコール消毒をしなくても問題ありません。

ただ、手を洗った後にアルコールを手につけて揉むだけでそのままにしておくと、手洗いの際に落としきれなかった菌をそのまま手に残すことになるので意味がないということです。

結局は手洗いを念入りにするのかアルコール消毒に頼るのかということ

入念に手洗いをして、アルコール消毒して水で洗いなおすという行為をすれば鬼に金棒です。

家では、このくらい徹底できるでしょうが、出先では石鹸がないとか、アルコール消毒がないということはよくあることです。

そのため、現実的には、手洗いかアルコール消毒のどちらかに頼ることになります。

手洗いは入念に行えば、菌は洗い流せるので問題ありません。

一方、アルコール消毒に関してはただ手につけて揉むだけではほとんど効果がありません。アルコール消毒に頼る場合は、アルコールを手につけて揉んだあとに必ず水でいいので洗い流しを行なってください。

手洗い後にアルコール消毒をする場合に気をつけること

手洗い後にアルコール消毒する際には、手をしっかりと乾燥させてからにしてください。

手が濡れた状態でアルコールをつけると水がアルコールをはじいてしまうため意味がなくなります。

そのため、手洗い後にアルコール消毒をする際には、手洗い▶︎手を乾燥▶︎アルコール消毒▶︎水洗いと手間が増えます。しかし、手間が増えた分だけアルコール消毒の威力は保証できるのです。

アルコールで手が荒れる場合

これについては、どうしようもありません。体質や個人差があるからです。

気になる場合は皮膚科で相談するのがベストです。

ただ、アルコールで手が荒れる場合は、アルコールで剥がれ落ちる皮膚が多くなってしまっているということです。

治療で治るのかは定かでは有りませんが、いずれにしても手が荒れるのであれば、アルコール消毒は控えて石鹸での手洗いにするべきです。

最後に

アルコールを手につけていれば殺菌できると思い込んでいれば、思い込みの力でなんとかなるかもしれません。

しかし、実際には最後に水で洗い流すという行為があってアルコール消毒の本来の威力が発揮できます。

面倒かもしれませんが、風邪や病気になることのほうがもっと面倒なので、この機会にアルコール消毒については水で洗い流すまでが1セットだということを覚えてほしいです。

それでは。