【ドラマ】六番目の小夜子について考察してみた
どうも。
他人にも自分にもついつい甘くしてしまうことで有名なえるこんです。
今更ながらドラマの『六番目の小夜子』を全て観ました。
理由としては、小学生の頃、途切れ途切れテレビで観た記憶はありますが結末について知らないままだったからです。当時はあの意味不明な曲が怖さを助長していたのでホラー要素のあるドラマだと思っていましたが、今でも怖いっちゃ怖いですね。。。
勢いに任せて一晩で全て観ましたが色々と整理して一応点と点が繋がったという感じです。
今回は、考察ということで、ドラマのあらすじと結末、回収できそうな部分について書いていきます。
くどいですが、小説版つまり原作ではなくドラマ版の考察です。
ちなみに六番目の小夜子はパンドラTVという韓国の動画サイトで無料で全話視聴できます。本来ならダメなやつですが、視聴できます。
グーグルで『六番目の小夜子 動画1』と検索すると出てくるので視聴したい方はどうぞ。
簡単なあらすじ
あらすじとしては、次の通りです。
主人公の潮田玲が通う学校には「サヨコ」という不思議な言い伝えがあった。3年に1度、サヨコと名乗る生徒が選ばれて3つの約束(赤い花を生ける・サヨコを演じる・サヨコを指名する)を果たす。それが成功すれば大いなる扉が開かれ、3年後にまた新しいサヨコが現れる。そう言われていた。(ウィキペディアより一部を抜粋)
そして、その年は六番目の小夜子の年であったのだが、始めから様子が少し変であり、その謎を災難に遭いながら解決していく、といった感じです。
結末
主にわたし達が知りたいのは以下の3つです。
- 六番目の小夜子は誰?
- 小夜子って実在したの?
- 担任の黒川先生は何者?
この3つは結末にモロに関わります。ただし、小夜子が実在してのか?、黒川先生は何者か?というところは考察で触れるのでここでは割愛します。
六番目の小夜子は誰?
六番目の小夜子は3人います。主人公の潮田玲(以下玲)と転校生の津村沙世子(津村)、花宮雅子(以下マー)です。
正しくは、関根秋(以下秋)と津村沙世子なのですが、玲が小夜子に送られる鍵を秋から譲ってもらったために小夜子は秋から玲に変わりました。
また、六番目の小夜子は2人でスタートしてのですが、従来であれば1人のはずの小夜子が2人いることに気づいたマーが勝手に3人目の小夜子になりました。マーは小夜子に強い憧れを持っていたのが起因してます。
そのため、正式な小夜子は玲(秋)と津村で、カッコとしてマーもいるよ、という図式になります。
最終回はどうなったのか?
最終回では、六番目の小夜子が玲、秋、津村、マーであるということをみんなが知ります。
伝説では、小夜子の正体がバレると扉が閉ざされる、つまり失敗すると言われてましたが、結果として成功します。
扉が開くというのは、簡単に言えば人間として成長するということを意味しています。
小夜子伝説というのも、1人で困難なことをやり遂げることで自分に自信を持ったり、考えかたが変わることを目的とした、一種のゲームみたいなものなのです。
津村は、最後は転校してしまいますが小夜子なら関わったメンバーは人間として一皮剥けて成長してハッピーエンドとなります。
考察
ここでは、六番目の小夜子を通して曖昧になっている部分や明かされることがなかった部分について考えていきます。
ドラマの中で明白に明かされなかったのは以下の8つです。まだあるかもしれませんがとりあえずはこの8つでいきます。
- 小夜子伝説の創始者
- 黒川先生は小夜子だったのか
- 小夜子は実在するのか
- 職員室のロッカーを荒らした犯人
- 津村は超能力の持ち主なのか
- 碑の前にいる幼女の正体
- 二番目の沙世子と津村の関係
- 最終回のラストシーン
小夜子伝説の創始者
これが誰なのかを考えることで、黒川先生は小夜子だったのか、小夜子は実在するのか、についても謎が解けます。
小夜子伝説の創始者はゆりえさん(以下ゆりえ)です。ゆりえというのは、津村の祖母になります。
ゆりえは、玲達が通う中学校のもと教師でした。そして、黒川先生はゆりえの教え子になります。
なぜ、ゆりえが小夜子伝説の創始者だと言えるのか、それは最終回のあるシーンに隠されています。
最終回で小夜子関連の資料等が封印された北校舎が火事になったことでその中に飛び込んだ玲が入院しました。
そして、マーがお見舞いに来て玲に謝るシーンがあります。
その時、津村も玲のお見舞いに来ていたのですが、マーがいるのか、遠慮して少し離れたところでゆりえと話をしていました。この津村とゆりえの会話に答えがあります。
ゆりえは津村に「今回の物語はどうだった?」
と聞いたあとで、「この町のお話は、どうだったの?」 とたずねます。すると津村は「そうねぇ....えっ? お婆ちゃん、サヨコ伝説のこと前から知ってたの?」 とゆりえにたずねます。ゆりえは「フフッ」 と笑うだけです。間髪入れずに津村が「え…ってことはまさか、そもそも一番目の……」と言いかけたところで場面が変わります。
では、津村は「一番目の」あとに何を言ったのでしょうか。「一番目」のあとは確実に小夜子が入ります。
そうなると、津村はゆりえに「お婆ちゃんが一番目の小夜子だったの?」と聞いたのでしょうか。答えはNOです。
そもそも小夜子伝説は3年に一度訪れるので一番目の小夜子は逆算すると六番目の小夜子の年から15年前です。一番目の小夜子には3年に一度という概念がないためです。
もし、ゆりえが一番目の小夜子だとすると、当時の年齢は中学1年〜中学3年の間なので13歳〜15歳になります。そして六番目の小夜子の年では28歳〜30歳ということになります。
ゆりえの見た目からも、津村の祖母ということからもあり得ないことは明白です。そのためゆりえが一番目の小夜子ではありません。
では、ゆりえは一番目の小夜子の何かだったことになります。それに当てはまるのは一番目の小夜子の指名者しかありません。つまり、津村はの「え…ってことはまさか、そもそも一番目の……」のセリフは「え…ってことはまさか、そもそも一番目の小夜子を指名したのはお婆ちゃん!?」となるのです。
ということは、ここまで長々と書いてしまいましたが、小夜子伝説の創始者は当時玲達の中学校の教師をしていたゆりえということになります。
黒川先生は小夜子だったのか
黒川先生は一番目の小夜子です。
これは、ドラマの中でも秋がクラスメイトの前で黒川先生に直接質問していることからも予想できます。この時、黒川先生は無言でしたのでドラマの中ではっきりと明言はしてません。
では、なぜ黒川先生が一番目の小夜子と断言できるのか?
それは、先程の津村とゆりえの会話でゆりえが小夜子伝説の創始者であることが判明したからということと、歴代の小夜子の指名者が黒川先生であるからです。
15年前つまり、一番目の小夜子が誕生した時に黒川先生は生徒として玲達の中学校に在籍していました。これは、ドラマの中で秋が明言しています。
また、黒川先生はゆりえの教え子であるので、小夜子伝説の創始者であるゆりえが一番目の小夜子に黒川先生を指名したとしか考えられません。
そのため、黒川先生は一番目の小夜子と断言できます。
先程の津村とゆりえ会話の「一番目の...」のセリフの続きは「一番目の小夜子は黒川先生だったの?」とすることもできそうですが、津村のセリフは「そもそも」から入っているので小夜子が誰かというよりは、小夜子伝説の根幹に関わることを聞いていると考えられるので違うということになります。
小夜子は実在するのか
小夜子は実在しません。
小夜子は伝説としてゆりえが作ったからです。
「小夜子」の名前に由来があるのかどうかは不明ですが、小夜子伝説をゆりえが作ったの経緯は予想できます。
15年前、中学校に生徒として在籍していた黒川先生は自分の殻から抜け出すことができなかった。それを見かねた担任であったゆりえが小夜子伝説を考えて、それを黒川先生に実行するように命じた。結果として黒川先生は無事に小夜子としての任務を全うし、自分に自信が持てて殻を破って扉が開かれた。
こんな感じでしょうか。おそらく、一番目の小夜子として黒川先生はゆりえから直接任務を伝えられていたと考えられます。
当初は小夜子を伝説にするつもりは無かったはずです。
ゆりえは黒川先生のためを想ってやったことだからです。しかし、小夜子を成功させた黒川先生は伝説として残していきたいと考えたため、ゆりえの意思を引き継ぐ形で小夜子伝説の黒幕となったのでしょう。
で、何が言いたいのかというと小夜子伝説は完全なる作り話から始まった伝説なので小夜子という存在はいないということなのです。
職員室のロッカーを荒らした犯人
第1話で玲が置くはずだった花瓶がすでに置かれていたと同時に何者かが職員室のロッカーを荒らしていました。
これについては、作中で触れることがありませんでしたが、あるとすれば犯人は津村です。
玲や秋が職員室のロッカーを荒らしたことを匂わせるシーンはなかったからです。
津村は、小夜子として花瓶を置いたのですが職員室のロッカーを荒らす意味があったのかは不明です。しかし可能性を考えると犯人として津村が一番しっくりきます。
また、職員室のロッカーが荒らされたタイミングでは、転校生が津村沙世子であることは黒川先生しか知らないです。そのため、マーが津村を守るためにやったと考えることはできません。黒川先生も小夜子伝説を良いものとして継承しているのでロッカーを荒らすということはやらないでしょう。
おそらく、ミスリードを狙ってのことでしょうが、その後に上手く繋がらないのでうやむやになった可能性が高いです。
津村は超能力の持ち主なのか
超能力の持ち主ではないと考えられます。
津村に超能力があると疑われるシーンは4つあります。
- 玲の弟と不良に絡まれたとき
- 文化祭の突風
- 教室でみんなに責められたとき
- 北校舎の火が弱まったとき
これらについては全て偶然の出来事で片付けられることができます。
玲の弟と不良に絡まれたとき
津村と玲の弟は不良に追い詰められます。そのときに街灯が壊れて、野犬が不良を襲ったので2人は病院に行くことになりましたがことなきを得ました。
これについて、作中ではあたかも追い込まれた津村が発した超能力かのように映されていました。
しかし、街灯が壊れたり、野犬に襲われるというのはあり得ることです。街灯は古くなっていたら壊れる可能性はあります。野犬についても現代では考えられないですが、当時は野犬がいたという設定かつ、野犬の溜まり場だったとしたら野犬に襲われても不思議ではありません。
確かに、偶然に偶然が重なったので津村が「何か」を持っているということはあるかもしれません。
文化祭の突風
津村はこの時、マーに差し替えられた「六番目の小夜子」の台本に困惑しているので、そんな中でわざわざ突風を巻き起こしたということは考えづらいです。
また、突風によってガラス片で玲達がケガをする可能性を考えると津村がそのようなことはまずやらないでしょう。
最近では、竜巻のニュースがよく報道されますが当時はまだ竜巻についての認識が薄かったはずなので、文化祭の突風は竜巻が偶然起きたということで片付けられそうです。
碑の前にいる幼女の正体
いつも、碑の前で何かをしている幼女ですが、これは亡霊で間違いないです。
というのも、最終回でこの幼女は消えているからです。
また、この幼女は六番目の小夜子に関わった人間にしか見えていないようでした。
この幼女は二番目の小夜子の生まれ変わりというか、あの碑を見守る霊であると考えられます。
二番目の小夜子と津村の関係
津村沙世子は二番目の小夜子と同性同名です。
そのため、二番目の小夜子の生まれ変わりなのではないか?と思われる一面もありました。
結論を言うと、関係はありません。
たまたま、同性同名であっただけです。世の中に1人くらい同性同名がいても不思議ではありません。
今回、六番目の小夜子として津村は転校してきましたが、これもゆりえが黒川先生にお願いしたことが理由なので引き合わせでもなんでもありません。
言うなれば、偶然に偶然が重なった(津村が二番目の小夜子と同性同名、祖母のゆりえが小夜子の創始者だった)結果であるということです。
それ以上、二番目の小夜子と津村の関係はないのです。
最終回のラストシーン
最終回のラストシーンで、玲達の中学校ではない、中学校か高校で小夜子が復活し、小夜子と思われる女が振り向いてドラマは終わります。
振り向いた女も太陽の光で顔はわからないといった感じでした。
ここで考えたいのが、最後の振り向いた女の正体です。
私は、津村だと予想します。
津村は、小夜子の謎が解けたあとに、転校しています。
行き先は明言していませんでしたが、両親のいる外国へ行くとのことでした。
ここで、気になるのが、津村は本当に外国へ行ったのかということです。
津村は黒川先生に両親のところは行くと言ったようですが、津村が外国にいる両親のところへ行ったかどうかは誰も確かめることはできません。
おそらく、津村は外国へは行っていないでしょう。
津村は六番目の小夜子として、今までの自分の殻を破ったというか、人間として成長することができました。
津村ほどの人間がこのまま小夜子伝説を終わらせるのでしょうか?いや、そうではないはずです。
六番目の小夜子を通して一番変わったのは、玲ではなくて津村です。だからこそ、津村は自分のような人がいたら小夜子を通して扉を開かせてあげたいと考えているでしょう。かつての黒川先生のように。。。
ということで、津村は、転校後は国内のどこかにいる、転校先で小夜子伝説を自らが一番目の小夜子として始めた、と考えられます。
そして、ラストシーンで映ったのは転校先にいる津村ということになります。
最後に
今さら感が半端ないですが、こうして六番目の小夜子を考察するとなかなか面白いです。
覚えている人も少ないはずですが、面白かったドラマとしてわたしたちの心に中に残ることは間違いないと思いたいです。
長々となりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは。