ほうざんのもしかするとためになる話

少しでも役立つ情報を掲載できればと思っております。

給料がみなし残業代込みというのは詐欺まがいの制度

どうも。

 

えるこんです。

 

給料形態に

みなし残業代込み

というのがあります。

 

あれって正直詐欺です。

 

そもそもなんで残業代をみなしにするのかが意味がわからないです。

 

今回は、みなし残業代込みの給料形態のカラクリについて説明していきます。

 

そもそもみなし残業代とは?

みなし残業代とは、月に一定の時間は残業したものとしてその分の残業代を給料に盛り込む形態です。

 

企業毎で設定する残業時間は異なりますが大体が20〜30時間をみなし残業時間にします。

 

これによってその月に残業をしていなくても勝手に残業代が給料に含まれるということです。

 

以下に例をあげます。

会社Aはみなし残業時間を30時間として給料にみなし残業代を盛り込みました。

 

会社AではたらくX社員は11月の残業時間はゼロでした。

しかし、会社Aはみなし残業時間を30時間に設定しているので残業時間30時間に相当する残業代をX社員に給料に追加して支払います。

 

こんな感じです。

みなし残業時間を30時間と設定していればその月の残業時間が30時間を超えなければ残業時間が何時間であろうとも30時間分の残業代を支払ってくれるというシステムです。

もちろん30時間を超え残業した場合はその分を上乗せして支払ってくれます。

 

これだけ聞くとなんだかいいシステムだと思いがちですが、このみなし残業代というシステムはそこまでいいシステムではないのです。

 

結局基本給をごまかしたいだけ

みなし残業代込みという言葉はどこで見かけますか?

 

就職先の契約書や募集要項に

基本給 21万円(ただしみなし残業代30時間分を含む)

こんな感じで書かれています。

 

これは、本来の基本給は低いからみなし残業代を盛り込んで少しでも給料を高く見せようとする魂胆なのです。

 

上記の例だと、

みなし残業時間は30時間なので、残業代の時給が1000円(実際はもう少し高いです)と考えると残業代で3万円になります。

 

ということは、本来の基本給は21−3=18万円になります。

 

だいたいの大卒の初任給は額面つまり税金引かないと20万円を超えることがほとんどです。

 

給料が安いから求人が集まらないのは会社側としても避けたいためこのようにみなし残業代という裏ワザ的な方法にしたのだと考えられます。

 

このみなし残業代について理解ができていないと後になって騙されたと感じてしまいます。

 

考え次第でタダ働きになる

みなし残業代は企業が設定した残業時間内の残業であれば貰える残業代は一律です。

 

残業しない人にとっては何とも思わないことですが、残業をする人にとっては考え方次第でタダ働きになってしまいます。

 

例えば、みなし残業時間が30時間の会社で働いているとします。

基本給はみなし残業代込みで21万円としましょう。

 

前の月は残業しなかったので給料は21万円です。

今月は残業があって25時間残業したので給料は21万円です。

 

上の例で考えると今月分の残業はタダ働きになると錯覚しませんか?

 

残業時間25時間というと週休二日制であれば一日あたり1時間分の残業になります。

帰る時間も遅くなり、会社に縛られる時間が長くなっても給料は変わらないのです。

 

これは、すごく損をした気分になりませんか?

 

また、上の例で残業時間が40時間だったとします。その場合は、みなし残業時間の30時間を超えた分しか給料に上乗せされません。つまり、基本給21万円に残業代が10時間分しか上乗せされないということです。

 

残業時間が40時間というと毎日2時間程度の残業になります。

 

それでも、給料には残業時間10時間分の残業代だけしか上乗せされないのです。

 

損というか、サービス残業した感覚になってしまいます。

 

みなし残業代というのは、仕事を頑張らない人や仕事を早く終わらせて定時に帰る人にとっては、やってもいない残業代が支払われるため喜ばしい制度になりますが、会社自体が残業ありきだったり、仕事を頑張る人にとっては残業代という概念が無くなりかねない損をするだけの制度です。

 

みなし残業代込みの基本給である会社Yに同期の社員Kと社員Uがいたとします。

  

ある月のことです。

 

社員Kは残業があまりないので殆どの日が定時退社で月の残業時間は5時間でした。

 

一方で社員Uは仕事が忙しく立て続けに残業があったので月の残業時間は25時間でした。

 

本来ならば、社員Kと社員Uの給料は残業代で差が出ます。この場合だと20時間分の差です。

 

しかし、会社Yは基本給にみなし残業代として月に30時間分の残業代を盛り込んでいます。

そのため社員Kと社員Uの給料は同じになります。

 

この状況で社員Kは得した気分に、社員Uは損をした気分になります。

 

仮に社員Uの月の残業時間が40時間だったとしても社員Kとの給料の差は残業時間10時間分だけしか変わらないです。

 

社員Uからしたら給料が割に合わないと感じるようになり、最終的にはサービス残業をしている感覚に陥ることになります。

 

このようにみなし残業代というのは、仕事を頑張る人ほどタダ働きになりかねないシステムなのです。

 

終わりに

給料にみなし残業代を盛り込むのは違法ではありません。そもそも契約書等にかっこ書きでみなし残業代を含むと書いてあるからです。

 

このみなし残業代という制度が詐欺まがいだというのは実際に働いてみないとわからないことです。

 

残業のない会社が理想かもしれませんが、基本会社で働く以上、残業は避けることはできないです。

 

みなし残業代の制度がある会社が悪いということではありません。

 

しかし、給料についてごまかそうとしていることに変わりはないということを覚えておくべきです。

 

それでは。